派遣業界ニュース2008/10/8
総合人材サービスのフジスタッフ(東京都千代田区)は、
育児中の女性の社会復帰を支援するプロジェクトを強化する。
保育園に子供を迎えに行くまでの短時間 労働や、週3、4日勤務など、子育てと仕事の両立に必要な柔軟な働き方を求める声に対応し、企業の労働需要の掘り起こしや人材配置のコンサルティングに力 を入れる。
人口減少や労働力不足が懸念されている中で、仕事にも育児にも意欲があるママたちを戦力に活用してもらう狙いだ。
同社の女性の社会復帰支援事業「ff-womanプロジェクト」のリーダーを務める堤ゆう子執行役員は
「当社のアンケートによると、育児と仕事の両立で 困難なのは『時間の制約』と答えた割合は50%を超え、仕事を探す際に重視する項目でも『就業時間』が最も多い」と述べ、硬直的な労働時間が女性の社会復 帰を阻む壁になっていることを指摘する。
とくに子育てと仕事を両立させたい女性の希望時間は、保育園や幼稚園への送り迎えのために、午前10時から午後3時ごろまでに集中する。また、子供を習い事に通わせるため、週3、4日の勤務を希望する声も多いという。
さらに、「フルタイム(正社員)でないとキャリアを積めないという考え方から、短時間労働(派遣)でも、スキルやキャリアを継続することが大切という考えが浸透してきている」(堤執行役員)。
同社は9月から、スキルと経験を持ったエキスパートの短時間労働を「キャリアフレックス」と名付け、求職者のニーズに合わせた柔軟な就業形態の採用について、顧客企業にコンサルティングする活動を強化する方針だ。
例えば、日々の特定の時間帯や1週間の中で生じる繁忙日、月末や月初の特定の繁忙期に集中する業務をキャリアフレックスが補い、正社員は中核業務に専念 する「コア派遣」。また、同一業務を複数の派遣社員でシェアすることにより、突発的な休暇などによる業務の支障や欠員リスクを軽減する「シェア派遣」など を提案する。
堤執行役員は「子育て中の女性の全体の登録者数に占める割合は、20から30%と3年前に比べ倍増するなど社会復帰を望む女性は増加の一途をたどっており、あの手この手で受け皿となる企業の発掘を進めていきたい」と話している。
出典:産経新聞
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